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九州大学応用生理人類学研究センターとの合同研究会を開催しました

2020年1月26日(日)に九州大学大橋キャンパスにて九州大学大学院芸術工学研究院附属応用生理人類学研究センターとCERDの合同研究会を開催しました。研究会のテーマは「ヒトを中心に考える災害レジリエンス」。奇しくも1週前のセンター試験の国語の第1問も「レジリエンス」であり、あらゆる分野で「レジリエンス」が注目されていることを実感しました。

研究会に先立ち環境適応研究実験施設を見学しました。この施設は世界最大規模で人工気候室を複数有し、気圧、照明、気流、温熱、水浸、音等の環境を変化させ長期間の居住実験も可能になっています。

三田村所長よりCERDの紹介

研究会では初めにCERDの生田先生から趣旨説明をした後、応用生理人類学研究センターの前田享史センター長からセンターで取り組んでいる課題や部門の紹介がありました。本研究会はレジリエンスデザイン部門が特に深く関わっています。三田村所長からのCERDの紹介に続き、具体的な研究事例として種子田昌樹さん(九州大学大学院芸術工学府 デザインストラテジー専攻修士1年)から要救助者を背負って移送する背負子の設計に関する発表がありました。既存の背負子の評価および、新しい背負子の設計と評価を進められているそうです。指導教員の藤智亮先生からはCERDの避難実験との連携も期待したいと意見がありました。CERDの渡辺先生から避難実験の紹介がありました。健常者のみならず障がい者も含めて豊富な実験結果が蓄積されており、今後は具体的な避難計画への活用が課題であると説明がありました。次に西村英伍さん(九州大学大学院芸術工学府 芸術工学専攻 博士後期3年)から災害避難所におけるレジリエンスデザインの発表がありました。避難所での人の行動を生理的・心理的な面も含めて定量的に評価する研究で、指導教員の尾方義人先生からは避難所だけでなく多様な防災活動に応用できるのではないかと意見がありました。最後に佐伯副所長からCERDの防災人材育成の取り組みの紹介がありました。一過性とならない人材育成の仕組みづくりを行政や地域と連携して進めていますが、地域との関係性の確立や評価方法が今後の課題であると説明がありました。 予定時間を過ぎてもディスカッションは盛り上がり、非常に有意義な研究会となりました。今後も両センターで連携を深めていきたいと思います。

参加者集合写真

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