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お知らせ

【開催報告】住之江区地域防災力強化事業「チーム纏プロジェクト」第3回講座を開催しました

 2020年12月13日(日)10時から12時まで、オンラインにて令和2年度住之江区地域防災力強化事業「チーム纏プロジェクト」第3回学習会を開催しました。同時刻に住之江区役所3階の会議室に設けた会場での参加も可能としました。

《プロジェクトの参加者》

 プロジェクトには、真住中学校、南港北中学校、水都国際中学校の生徒たちが参加しています。

《自己紹介タイム》

 今回はオンラインでの2回目ということもあり、受講生も随分zoomにも慣れてきて、画面上でビデオ共有をして自己紹介を行いました。

《第3回学習》

 第3回学習は、「避難計画を立てよう」と題して、大阪市立大学 都市防災教育研究センター(CERD)の中條壮大先生による講義を行いました。

 内容は、水害の中でも主に河川の洪水についてがメインテーマでした。はじめに河川の特徴から洪水の仕組みを説明し、上下流一体の整備の難しさを解説しました。次に雨量については、「バケツをひっくり返したような」とか、「滝のように降る」と言った雨量の表現と発生する事象や形態についての解説がありました。また、200年に1度といった大雨の降る確率を推定する方法を示し、パラドックスの原理で今後30年間に起こる確率を算出すると13.96%であり、30人クラスで同じお誕生日の人がいる確率7.6%より高いという具体的な形で示すことで、備えておくことの重要性を解説しました。

 その上で避難計画のポイントその1は長期的な視点を持つこと、災害のメカニズムを知り、必要な情報を集める。平時にまち歩きをして危険箇所を調べておくことが大切であり、また、事前に信頼できる情報源を増やしておき、情報収集など、事前にできることをおろそかにしないことが大切だということを伝えました。 

 その他、備えるべき水害として津波と高潮についても解説しました。ハザードマップも、まち歩きをして地域の目で見直して地域版ハザードマップを作ることこそ意味があり、現状の問題点を認識しておいて、機会がきたらまちづくりに反映すると良いということを伝えました。

 避難計画その2は、災害のメカニズムを知り、必要な情報を集めること、災害の危険が迫ったら信頼できる情報をたくさん持っておき、不確実性を踏まえて状況に備えること。洪水のピークが過ぎても被災は続くことから、生き残るために必要なものは何かをしっかり考えて計画を立てておくことの重要性を伝えました。

 学習後に「やってほしいこと」として、マイ非常用持出袋を作成してもらうことにしました。

《チャレンジタイムーzoomでチャレンジ》

 学習会と防災体力の間にはzoomに慣れてもらうおうということでバーチャル背景の設定方法を伝え、受講生にバーチャル背景を設定することにチャレンジしてもらいました。次回までにお気に入りの写真を撮ってバーチャル背景に設定してもらうことにしています。

《第3回防災体力》

 第3回の防災に必要な体力についての講義は、『持久力を高めるトレーニング』と題して、都市健康・スポーツ研究センターの今井大喜先生による講義を行いました。

 内容は、持久力とは一定強度の運動を長時間続ける能力のことで、筋持久力と全身持久力に分けることができます。防災体力における持久力とは、自力で避難するための持久力の他にも、他の人の避難を助ける力や、備蓄品を運ぶための力が必要です。持久力トレーニングによるカラダの適応は、筋持久力をアップさせることで毛細血管の発達により筋に多くの酸素が取り込めるようになり、全身持久力をアップさせることで酸素摂取能力の向上によって呼吸循環器系能力がアップし、筋で酸素を使ってエネルギーを作る代謝能力がアップします。効果的に持久力を高めるためには最大筋力の30〜40%程度で行うと良いことなどを解説しました。その後、やってみよう!筋持久力のトレーニング法では腕まわり、背中まわり、お腹まわり、臀部-腿まわりのトレーニング例を伝え、全身持久力のトレーニング法では、ウォーキング・ジョギング・ランニング・サイクリング・スイミングのトレーニング強度設定の目安と目標心拍数の設定計算方法も解説しました。

 持久力トレーニングのポイントとしては、①強度は低く、反復回数は多く、時間を長くすること。②慣れれば、負荷・回数・セット数の調整をすること。③筋持久力・全身持久力それぞれ週2回やることが望ましいことなどを伝えました。

 課題シートの「やってみよう」も提示し、トレーニングを継続してもらうこととしました。

《質問タイム》

 学習会の終わりに全体を通しての質問・感想コーナーを設けました。すぐに質問が思い浮かばない場合にも、受講生のLINEグループを通じていつでも質問ができるような環境も整えました。

《実習(宿題)・実習サポート動画・学習ノート》

 学習ではより理解を深めるための実習(宿題)が出されます。そのサポートとして、サポート動画も準備し、参加者の学習を支えます。学習をまとめる学習ノートも用意し、理解度を測り、学習終了後もサポート体制をとるようにしています。


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