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お知らせ

【開催報告】第29回サイエンスカフェ(防災研究座談会)を開催しました

2022年2月24日(木)に第29回となるサイエンスカフェ(防災研究座談会)をオンラインで開催しました。

今回は、防災士の片岡幸壱氏より「阪神・淡路大震災の体験、福祉」をテーマに話題提供いただきました。

片岡氏は聴覚障がいのあるご自身の立場から、1995年1月17日の阪神・淡路大震災に遭遇した体験談講演をはじめとし、小学校・高等学校での出前授業や、ユニバーサルデザイン、インクルーシブデザインのワークショップ等様々な活動をされています。

聴覚だけでなく視覚障がいや車いすの方等、それぞれの障がいに合わせた配慮が必要なこと、また様々なサポート方法があることに参加者が気づき、理解を深める機会となっているとのお話しをいただきました。

質疑応答でも、オンライン参加者より多くの質問が寄せられ、活発な議論が行われました。

聴覚障がいの方への具体的なサポート方法として、災害時の避難誘導の際や避難所においても、必要な情報が目で見て確認できるよう紙などに書いて掲示することや、筆談用の筆記用具が必須だということ、「UDトーク」等のコミュニケーション支援アプリをダウンロードしておくといざという時のコミュニケーションに役立つので、多くの方に知っていただきたいとのお話しがありました。

また、聴覚障がい者の方にとって補聴器の電池確保は命綱であるが、現在普及しているものに充電式はなく、メーカーや機種により電池の種類も統一されていないため、災害時も個々に対応するしかないとのお話しがありました。

三田村所長からは今後の課題として、地域の防災減災活動においても当事者の方に実際に訓練に参加いただき、障がいのある方にとっても環境を充実させていく必要性があるとのお話しがありました。

大阪市立大学都市防災教育研究センターでは気軽に専門家と交流ができるサイエンスカフェを年3~4回開催しています。どなたでもお申込みいただけますので、ぜひ皆さまのご参加をお待ちしております。

 ※ サイエンスカフェはセコム科学技術振興財団の助成を受けて運営しています。


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